「異常快楽殺人」平山夢明

異常快楽殺人 (角川ホラー文庫)

エドワード・ゲイン、ジョン・ウェイン・ゲーシー、ジェフリー・ダーマーといった有名大量猟奇殺人犯を７人紹介。柔らかい文体で流れるように、見てきたかのように犯行を詳細に紹介しているところが、内容のものすごい残酷さに反して読みやすい。また、１人を紹介するあいまに、類似する別の殺人者の紹介や、当時の世界情勢を織り交ぜているので読み応えもある。
ちなみに一番こわかったのは、犯人ではなくアンドレイ・チカチロの章で出てきたソ連の民警。１９８０年代にも関わらず何人もの人間を冤罪で捕まえて、一部処刑までしていた。

なお作中の殺人およびその後はものすごくグロテスクだけども、こちらのブログを読んでいるのでけっこう慣れてきている自分に驚いた。人間と死を考えさせられる。
・特殊清掃「戦う男たち」