マヨヒガ

2005年の旅行日記を転載中。
遠野のふるさと村という、広い敷地に昔の家や畑をそのままの雰囲気で残した観光施設に行ってきました。本物の迷い家(マヨヒガ)に迷い込んだ…!?

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「遠野ふるさと村」

遠野ふるさと村
いわゆる観光施設だけれども、
まるで敷地内がひとつの村のよう。

東北特有の、ワラふきの家
南部曲家(なんぶまがりや)がポツポツと建ち、
立派な田んぼが広がっている。
敷地の真ん中に森や小川もあった。


特にこの日は平日ですいていて
他に観光客がいなかったのもあって、
本当に、むかしにタイムスリップして、
遠野の村におじゃましたような雰囲気が味わえた。
良かったな〜(思い出して、しみじみ)


つづく。

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迷い家(マヨヒガ)」


「遠野にては山中の不思議なる家をマヨヒガと云う」
遠野物語  第六三話)


遠野の伝承によると、
山奥になぜか立派な家がある。
牛も馬もいるし、
家の中の火鉢には火が入っている。
でも、人の姿はない。

これがマヨヒガ(迷い家)で、
この家のものを持ち帰れば
幸福になれるとか。


写真は、岩手県の伝統的な家屋、
南部曲家(まがりや)。
家に馬屋もくっついていて、
L字になっているのが特徴。


この家は、遠野ふるさと村の中に
移築されたもの。
当日、ふるさと村はすいていて、
客はおろか係の人すらいなかった。

この家におそるおそる入ってみたら、
誰もいないのに、
ちゃんとかまどには火が燃えているし、
廊下にはやりかけの縫い物が置いてある。
でも、誰もいない。

そんなわけで、まるっきり
本物の「マヨヒガ」に
立ち入ってしまったかのようだった。
(あ、もちろん
何かを持ち帰ったりはしていない)


床の間にはちゃんと
オシラサマが奉られていた。

オシラサマについては、また後日。

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現在のコメント…この日は平日だったので観光客も少なく、広いので全然人に会わなかったりして…本当に昔の村に迷い込んだような雰囲気でした。